Oculus Rift・HTC Vive買うならどっち?徹底比較!

VRを代表する「Oculus Rift」と「HTC Vive」両機種を様々な視点から徹底比較していく。

そもそもVRって?

さっそく比較に入っていく前にそもそもVRって何なんだろうか?Wikipediaによると

バーチャルリアリティ(英: virtual reality)とは、実際の形はしていないか形は異なるかも知れないが、機能としての本質は同じであるような環境を、ユーザの五感を含む感覚を刺激することにより理工学的に作り出す技術およびその体系。略語としてVRとも。日本語では「人工現実感」あるいは「仮想現実」と訳される(#「仮想現実」という訳語について)。古くは小説や絵画、演劇やテレビなども、程度の差こそあれVRとしての機能を有している[1]

今回紹介するVRHMDはかなりわかりやすくて、実際の形はしていないけれども、視覚をある種騙して、その場に本当にあるように感じさせる技術だ。そして、今現在のVRHMDブームを作り出した張本人こそが「Oculus Rift」である。

Oculus Riftとは?

Oculus Rift CV1

Oculus Riftは、アメリカのOculusVR社の販売しているハイエンドVRHMDで、広視野角を持ち、ヘッドトラッキングという現実の頭の動作を映像に反映させる(現実で右を向くと映像も右を向くなど)技術が特徴。2012年にE3でそのプロトタイプが公開され、製品化を目指すためのクラウドファンディングにおいて、目標額である25万ドルをはるかに上回る240万ドルの資金を集めることに成功し、VRブームの火付け役となった。

その後、あのFacebookに20億ドル(約2000億円)もの大金で買収され、子会社となった。現在はゲーム分野のみならずSNSなどコミュニケーションでの利用方法も模索している。

そして、このVRブームに乗っかって発売されたのが「HTC Vive」である。

HTC Viveとは?

HTC Vive

HTC Viveは台湾に本社を置くHTC社が販売しているハイエンドVRHMD。スマートフォンなど多くの精密機器を製造している高い技術力を活かして開発された。Oculus Riftの特徴であった「広視野角」・「ヘッドトラッキング」という特徴に加え、ルームスケールという現実で移動したらVR内の自分も移動するというシステムを組み込んだ。(現在はOculusもルームスケールに対応)

「Left 4 Dead」シリーズなどを開発しているValve社との共同開発ということもあり、Steamとの相性が良いのも特徴の一つ。

いよいよ徹底比較

さて、それぞれの大まかな特徴について理解していただいたところで、さっそく両機種の徹底比較に入っていきたい。

まずはスペックから

ということで、まずは数字上のスペックから比較していきたいと思う。

Oculus Rift HTC Vive
発売日 2016年3月28日 2016年4月5日
価格 94,600円(送料込み) 107,784円
解像度 2160×1200 2160×1200
リフレッシュレート 90Hz 90Hz
トラッキング方式 赤外線カメラ Lighthouse

こうしてみると、大きな違いは価格とトラッキング方式くらいしかないことがわかる。

価格

さて、上の表を見てもらうとわかるようにOculus Riftが94,600円・HTC Viveが10,7784円とOculus Riftのほうが安い。

ただ、ここで注意してほしいのが付属品でOculus RiftはHTC Viveには最初から付属しているハンドトラッキングコントローラーが付属していない。Oculus Riftには「Oculus Touch」という優れたハンドトラッキングコントローラーがあるが別売で、価格は23,800円。このコントローラーを含めるとOculus Riftが118,400円となり、HTC Viveの価格を上回る。

さらにHTC Viveでは初めから付属しているLighthouseセンサーで360度の全方向トラッキングが可能なのに対し、Oculus Riftでは初期の状態で180度のトラッキングにしか対応しておらず、360度トラッキングを実現するためにはこれまた別売のセンサー(9,800円)が必要となる。

映像の視聴など、あまりトラッキングやコントローラーが重要にならないコンテンツ目的であればHMD単体の価格が安いOculus Riftは魅力的ではあるが、ルームスケールやハンドトラッキングコントローラーを活用したゲームをガンガンプレイしていきたい場合などは、HTC Viveと同条件にするためには追加の投資が必要となる。

画質

画質についてもスペック上は2160×1200と同じ解像度で差はないように思えるが、実際に付けてみるとまるで違うことがわかる。

というのも、HTC Viveはスクリーンドア効果と呼ばれるものがかなりハッキリと表れてしまい、ドットとドットの間に黒い格子状の線が見えてしまう。

今、このサイトをPCモニターで見ているのなら画面に思い切り近づいてみるとスクリーンドア効果を実際に体験できるのでやってみてほしい。元々ディスプレイをレンズを通して、拡大して表示しているVRHMDはどうしてもこのスクリーンドア効果が出てしまいやすく、Oculus Riftでももちろん感じられることには感じられるが、HTC Viveでは没入感を削いでしまうほどにこの効果が強くでてしまう。

嫁イドやVRアニメーションなどを高画質で楽しみたい!など、画質を最優先するのであれば、Oculus Riftに軍配が上がるだろう。

視野角

視野角もこれまたスペック上では両機種ともに110度と差はない。ただし、体感上ではHTC Viveのほうが広く感じる。

そもそも視野角とは一度に見渡せる範囲のことで、これが広ければ広いほど没入感が得られる。例えば、眼鏡を付けたときなんかはフレームが視界を邪魔してしまい、結果として視野角が狭まる。

(実際には眼鏡の有無ほど大きな差はないが)メガネなしの状態=HTC Vive・メガネありの状態=Oculus Riftと考えるとわかりやすいかもしれない。

トラッキング性能

トラッキング性能とはどれだけ正確に、自身の頭や手の動きをゲーム内に反映できるかという性能のことで、これに関してはHTC ViveのLighthouseがかなり優れている。たった2つのセンサーで360度のトラッキングを行ってくれる上に、激しい動きであっても高精度でトラッキングしてくれる。

一方、Oculus Riftのトラッキングは赤外線センサーカメラによるやや原始的なもので、Lighthouseに比べるとやや精度を欠く。とはいえ、こちらも高精度なことには変わりなく、ゲームプレイにおいてはViveと同様の体験ができるだろう。

コントローラー

コントローラーに関してはOculus Riftの圧勝で、Oculus用のハンドトラッキングコントローラーはまるで手を使っているかのように操作できる。特に、掴む・投げるといった素手で行うような動作の時の没入感は抜群である。

Oculus Rift用コントローラーのOculus Touch

Vive付属のコントローラー

ただ、剣など棒状のものを振り回す・重いものを持ち上げるなどの動作をする際は重量があり、棒状のViveコントローラーのほうが没入感は高い。

個人的には、このOculus TouchはRiftのデメリットをすべて打ち消してくれるだけの価値を持っていると思えるほどに素晴らしい体験ができた。illusionの「VRカノジョ」が「Oculus Touch」に積極的なのも考慮すべき点だろう。

重さ

重さに関しては、実際の重量はともかくHTC ViveはOculus Riftに比べて二倍の重さがあるのではないかと感じるほどに重い

というのも、HTC Viveは重さの振り分け方があまりよくなく、HMD前方にかなりの重さが集中してしまっている。一方でOculus Riftは頭全体にバランスよく重さが振り分けられており、かなり軽く感じる。日ごろから頻繁にVRHMDを使うのであれば、重さは十分に考慮すべきポイントになるだろう。

付け心地

上に重さに関連して、付け心地に関してもOculus Riftのほうが良い。Oculus Riftはバランスよく重さを振り分けていることもあり、固定感が非常に良い。一方でHTC Viveは激しい動きをするとHMDがずれてしまうということが多々ある。せっかくの精度のよいトラッキング方式があるのにも関わらず、この点は惜しい。

ただし、Oculus Riftはメガネをつけたままの装着は困難。一方のHTC Viveはメガネをつけたままの装着が可能で、メガネユーザーであればViveの利便性は高い。

要求スペック

Oculus RiftはASWと呼ばれるフレーム補完技術によって、HTC Viveに比べて動作に必要な要求スペックが低い。もし、一からVR用のPCを用意するのであればここの差で3~4万円ほどの違いがでてくる。とはいえ、あくまで必要最低限の要求スペックであり、高画質や高フレームレートでプレイするためには、どちらのPCでもハイスペックなPCが必要となる。

どのようなPCが必要か?おすすめのPCはどれか?などは下の記事にまとめたので参考にしてほしい

VRカノジョをやるために必要なスペックは?VRに最適なPCのご紹介

2016.12.20

音質

音質については、HTC Viveにはヘッドフォンが付属しておらず評価できない(イヤフォンが付属している)。一方でOculus Riftには初めから「3Dヘッドフォン」が付属している。

3Dヘッドフォンがあれば、どこから音が鳴っているのかがわかるため、特にホラーゲームなどでは没入感を格段に高めてくれる。Oculus Riftはこの3Dヘッドフォンの出来がかなりよく、HTC Vive用に同じような水準のヘッドフォンを買おうとすれば1万円以上のコストがかかってしまうだろう。

コンテンツ量

コンテンツ量に関してはSteamで比較した場合

2016/12/13現在、HTC Vive対応ゲームが992本。Oculus Rift対応ゲームが446本。

とViveがSteam運営元のValveと共同開発であることを考慮したとしても、大きく差をつけられている。この原因として考えられるのが、Oculus RiftにはTouchが登場するまでハンドトラッキングコントローラーが存在しなかったということ。Touchの登場に伴って、Oculus Rift対応ゲームは増えつつあり、特に今後出てくるAAAと呼ばれるような大作はどちらにも対応してくれるだろう。

サポート体制

サポート面では、やはり国内に正規代理店の存在するHTC Viveに軍配が上がる。Oculus Riftも日本語でのサポートが受けられるものの、故障→交換などの対応となった場合、海外からの発送になるので時間がかかってしまう。

そう簡単に壊れるものでもないが、万が一のことがあった場合にすぐに対処してもらえるのはViveだろう。

コミュニティの活性度

上にも書いたように、HTC Viveは日本国内で販売されていることもあり、2chなどの掲示板ではVive関連スレッドの書き込み数がOculus関連スレッドの1.5~2倍ほどになっており、情報の交換が盛んである。

もしセンサーが反応しなくなったなどのトラブルがあったときに、日本語ベースでの情報が手に入りやすいのはViveだろう。

最後に

さて、ここまで様々な視点から徹底比較してきたがやはりどちらも高価なもの。

こうした情報を参考にするのも大切ではあるが、ぜひ一度は自分で体験してみてから決めてほしい。

Oculus Rift/HTC Viveが無料で体験できるお店まとめ

2016.12.20